
従来はこのような症状の原因は、腰に大きく負担がかかるためのものとされていました。もちろんそういった物理的な要因で腰を痛めてしまう人も多くいます。
しかし同じような環境にいても腰の痛みを発症する人としない人がいます。体質や、ちょっとした物理的環境の差もありますが、そこには精神的な要因も大きいのではということが、近年では言われるようになっているのです。
もともと腰は身体の中で特に負担がかかりやすい部位であり、一度発症してしまうとなかなか治りません。また、発症すると痛みを抱えながら動かなければならなくなるため、ここでストレスを感じてしまい、さらに痛みが強くなってしまいます。
このような負荷を多く受けていると、脳内物質のバランスが崩れてしまい、痛覚をコントロールすることが困難になって、痛みを強く感じてしまうのです。
痛みが強くなればそこから感じるストレスも大きくなり、さらに症状が悪化し治りにくくなるという悪循環です。
このような心の問題が強く関わる症状に関しては、整骨院や整形外科などの物理的な治療だけでは困難です。こういった場合には、心療内科なども受診することをお勧めします。しっかり連携の取れている大きな病院でしたら、整形外科のお医者様から、心療内科を勧められることもあります。
また、しっかりと病院に通うことも大切ですが、慢性化してしまった痛みには、日頃の生活習慣の改善も重要です。
このような心因性の症状ケアとしては、睡眠時間をしっかりと取る、美味しい食事を食べに行く、趣味に没頭してみるなどの行動が考えられます。
物理的なケアとしては、医師と相談しながら正しいストレッチを行う、負担の大きくない適度な運動を習慣づける、などの方法があります。
特に慢性化している場合には、きっかけは物理的な要素でも、重症化させているのは心の要素ということもありますので、片方だけをケアするのではなく、両方の面から改善対策を考えていきましょう。